  一日一善などという言葉がありますが、そんなに肩肘（かたひじ）張って身構えることはありません。道徳は何か神聖で特別なことをするものではなく、日常において時たま「小さな親切」をするだけでもよいのです。 例えば、誰かが空き缶をポイ捨てしたら、さりげなく拾ってくず籠（かご）に入れてその場を颯爽（さっそう）と立ち去ったり、体の不自由な方に電車で座席を譲るときは断られないように「どうせ次の駅で降りますから。」と言っておいて、実は隣の車両に乗り換えたりするなど、嫌味のない「美しくスマートな振る舞い」のことを指します。キーポイントは、ありがた迷惑や余計なお節介にならないような「思慮深さ」が垣間見えることです。 もちろん、美談の主に留まらず道徳（人道）を免許皆伝（かいでん）くらいに極めようとするのなら、小さな親切では済まされない高度な無償性を求められることでしょうが、まずは「承認欲求」の地平からドートクの第一歩を踏み出してみてください。 |
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