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A 3


 いいえ、(自己のレベルでは)特にありません。「情けは人のためならず」とは、善行を為せば巡り巡って自分にも幸せがやって来るという「因果応報」の教えですが、おそらく徳行は超長期戦略的にみても損をすることの方が多いのではないでしょうか。

 そもそも、この種の質問をなさる方は、エゴ(利己)の呪縛(じゅばく)に囚(とら)われて視野狭窄(きょうさく)に陥っている可能性が高く、発想まで貧弱になられているようです。世俗の教義は、何とかして徳行を有利有益なものであるかのように見せかけ誘導しようと目論見(もくろみ)ましたが、悉(ことごと)く失敗してきたことは歴史が証明しています。

 道徳というのは、損得勘定を超越した…とは言わないまでも、それ以外の「新しい価値観」を提供するものだということを、努々(ゆめゆめ)忘れないでください。もしも、いずれ得をするための作戦や戦略として道徳を為すのだとすれば、そんなものを道徳としてわざわざ定位し直す必要などないはずです。

 私たちが道徳に期すべき誉(ほま)れは、「美しさ」にあります。まさしく、真善美の「美」です。要領よく小賢(こざか)しい手段で得をして「楽しい」人生を送るか、仮に(社会不適応で)損をしても誰かのために一生懸命に尽くして「美しい」人生を送るか…というと極論になってしまいますが、それはあなたの心がけ次第と言えるでしょう。道徳は、おそらく損をする。だけど、気高く美しい! それでよいではありませんか。 







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