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相対主義者の卑怯(ひきょう)なところは、自分に都合の悪い
事、例えば守りたくない規律があるときは他者との
「相違点」
をク
ローズアップ(大写し)するくせに、自分に都合の好(よ)い事、例
えば愛する人との楽しい時間などでは
「共通点」
に重きを置くこと
です。
もちろん、道徳が社会性を帯びるからには、その時代や文化や
習俗によって正しさの基準は異なると言えるかもしれません。し
かし、それらは話し合って軌道修正し
『合意』
を取り付ければよい
だけのことではありませんか。あたかも、伝統が流行を取り込ん
でブラッシュアップ(洗練)されるかのように。且(か)つ、道徳が
相対的なのは、半永久的にに進化(発展)途上にあると考えるこ
とによって…。
それに、おそらく
「人間」
であるという根本的な大枠の共通点に
おいて、
思いやり(内面)の基準
の違いは外見(ルックス)のそれ
ほど振幅(ふりはば)の大きなものではないと思います。仮にあっ
たとしても、誤差の範囲内か近似値(きんじち)のレベルに収ま
り、
「大同小異」
で済むことでしょう。お互いの違いばかりに目を向
けるような人は、何か後ろ暗くて疚(やま)しい過去や遠因(成育
環境)でもあるのではないでしょうか?
注釈:*相対主義(真理や価値の絶対性を否定する立場)*近似値(真の値に近く、代用しうる値)*大同小異(大差ないこと)*遠因(何らかの関係がある原因)
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